あお卓ログ

卓のことつれづれ。

愁いの庭園

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GM:さくら藍 PL:さしみさん

日程:2021年1月31日
システム:アンサング・デュエット
ワールドセッティング:テラリウム・ハーヴェスト

『ステラナイツの打ち合わせをしていたら突如生えた卓』
まさかの継続ペアで2回目の異界旅行です。描写はほぼ無いけどBLです。
しかもオリシです。初の……オリシです……!

前回の卓はこちら。

sakura-ao-log.hateblo.jp


ナイト(バインダー):黒田みちる レディ(シフター):坂城晶
ふたりは幼いころ、親しかった幼馴染。
ナイトがレディの屋敷に忍び込み、こっそり遊ぶ関係でした。
屋敷の庭園で育てていた「月下美人」の開花をふたりで見届ける約束をしていましたが、約束当日、ナイトは使用人に捕まってしまい、それきり二人が会うことはありませんでした。
時は過ぎ、ふたりは学校で再会しましたが、ナイトのことを女の子だと勘違いしていたレディは、すっかり背も伸び男の子になってしまったナイトが幼馴染であり「初恋の女の子」であることに気が付かず、自分のナイトとして勧誘してしまったのでした。

前回『畏怖の樹海』で右目とその周りが陶器化してしまったナイト。
この時ね……思ったんです。この二人で「記憶」とか、「過去の清算」が絡むシナリオをどうしてもやりたい!!!と……。
幼馴染であったことを覚えているのはナイトだけ、レディはナイトのことを「幼馴染の女の子と同じ名前をしている男」として認識していたので、暫く名前も呼ばなかったという……ね……これは……続き、やるしかなくない??

というわけで、完全にわたしの趣味とふたりへの愛で決まった続編セッションです。
続きよりログ。

 

 

GM : ------------------------------------------------

GM : アンサング・デュエット
ワールドセッティング:テラリウム・ハーヴェスト

シナリオ:愁いの庭園

GM : ------------------------------------------------

GM : チャプター0 手紙

GM : 異界深度:4

GM : 【状況説明】
秋が深まり肌寒くなってきたある日のこと。
期末試験を終えたふたりが寮に帰ってくると、郵便受けにレディ宛の手紙が届いています。
それは秋季休暇を前に、たまには帰省するようにと促す家族からの手紙でした。 ▼

晶 : 「……ん?手紙、俺宛か……」
郵便受けから手紙を取り出して、またか、という表情でため息を吐きます。

みちる : ため息とともにしかめっ面をしている晶
「…家からか?」
表情からそう察する

晶 : 「ああ。休暇の度に送ってくるんだよ、たまには帰ってきて顔見せろって」
一応封を切って中を確認。予測通りの内容で
「やっぱり」

みちる : 「…親御さんも心配しているってことだろ。まぁ、そう言っても、卒業までは帰るどころか外へも出られないけどな」
学園の決まりかなんかわかんないが、そう言われていた気がする

晶 : 「どうだかな。学園に閉じ込めたのはそっちだってのに……」
封筒に手紙を戻して
「一応、年に一度ぐらい外出許可願出してるんだよ。通ったためしがないけど」

晶 : 「嫌になるよな。たまには外で買い物でもしたいっていうのに……」
ソファにどかっと座って

みちる : 「一応帰ろうとは思っているんだな」
家の話はあまり多くは聞かないが、晶の口ぶりからはどう思っているのか察することができず、深く聞けずにいた

みちる : 「まぁたまには学園以外の所も行ってはみたいな」
ソファに座った晶に同意する

晶 : 「そりゃあな。あの家はあんま好きじゃないけど、育ててもらった恩義はあるし」
それ以上でもそれ以下でもないけれど、不自由なく育ててもらった恩義は感じている。

晶 : 「だろ?……んー……久々に出してみるかな。今年確か、学年主任も変わってるし……」
ダメもとで、と呟きながら天井を仰ぐ。

晶 : 「おまえも出してみる?といっても……その顔どうするか考えないとだよな……」
なんとか誤魔化せないかな、と呟きながら顔をじっと見て

みちる : 「そうか…」
あのでっかい家は、遊ぶのには最適だったなぁとふと思い出に浸る。まぁ遊んでくれた本人は覚えていないが…
「…ダメもとか…ダメだとは思うけれど、…あきらめが悪いんだな」

晶 : 「そうだな。小さいころ引越したから、生まれの家はもうどこにあるのかもわからない。実質あそこが実家になるのは思うところもあるんだけど……」
思案しながら呟く。
「ああ、納得いかないことに関しては、俺は諦めが悪い。……最近見慣れてしまっているが、おまえの目を元に戻すことだって、諦めたくない」

みちる : 「顔?……あぁ、大丈夫だろ、そんなに人の顔なんかみないだろ」
右目が白っぽいだけなのに、気にしすぎだと思う

晶 : 「おまえを産んだ親でもか?……いや、おまえの家族のことはわからないけど」
きっぱりと言ってから目を伏せる。――とはいえ、日常は変わらず流れていく。あの日本当に元の世界に帰れているのかもわからないまま、日常は今日まで変わらずに進んでいる。

みちる : 確かに、別の誰かが…と考えると必死になるかもしれないが、実際そうなっているのは俺なのだからやっぱり気にしすぎだと思う
「アンタの言いたい事はなんとなくわかるが…やっぱり気にしなくていいと思う」
こうなったのが俺で良かったんだ

みちる : 俺の知っている誰かが俺を見て、最初こそ驚きはするかもだけれど、やっぱり気にしないんじゃないかなんて思うんだけれども…よくわからない

晶 : みちるを真っ直ぐに見上げて、む、と眉を寄せる。
「……、少しは気にしろ」
ぼそりと呟いて、手を伸ばして鼻をぎゅっとつまむ。みちるが本当に大して気にしていないことぐらいわかるけれど。

みちる : いたっと鼻をつままれたところをさする
「だって、目、見えるし。白い以外なんてことない」
これに尽きる

晶 : 毒気を抜かれて、溜息を吐く。
「……俺のナイトが、お前でよかったと思うことにする」
けれど諦めたわけじゃない。よし、と呟いて

晶 : 「……決めた。外出許可願を出すぞ、今回は、学園長へ直々に叩きつける」
きっぱりと言い切って
「おまえは俺と一緒に来るんだ。俺の家族はお前の顔なんか見たことないから、多少肌色を塗れば誤魔化せる。外部の図書館なら、あの日のよくわからない現象と、その目の変化について何かわかるかもしれないからな」

みちる : なんだか息巻いて張り切っている晶
自分が気にしなさすぎなのが逆に変なのかって思うくらいで、少しすまないという気になってくる
「…わかった、許可が下りれば付き合うよ」
そう言いながらも、あのでっかい家に行くのも何年振りなんだろうかなんて、ちょっとわくわくする自分がいた

晶 : 「……よし、話は決まったな。明日放課後、提出しに行こう」
机の椅子を引いて座り、手持ちの中で一番上等な便箋を見繕って外出許可願を書き始めた。

GM : 【結末】
レディは外出許可願を作って封筒に入れ、しっかりと封蝋を押しました。
ダメ元ではあるけれど、自分にできることをせずにはいられない、そんな様子で――

GM : チャプター0 end

GM : チャプター1 創立者の言葉
異界深度5

GM : 異界深度を+1してください。

 

system : [ 晶 ] 異界深度 : 4 → 5

system : [ みちる ] 異界深度 : 4 → 5

GM : 【状況説明】
放課後、外出許可願を出すため、ふたりは学園長室に向かっています。
教員棟へ向かう渡り廊下を歩いていると、突然周囲が水を打ったように静かになりました。

GM : すると前方から、足音もなく歩いてくる人影が見えます。
――それは、異界で一度姿を目にした、創立者によく似た男でした。 ▼

晶 : 「……!あいつは……」
思わず足を止めます。

みちる : 目の前に現れたのは、見覚えのある顔
「…っ!」
思わず息をのむ

創立者に似た姿の男 : 「おやおや、また会うとは。喰われず逃げ延びたとは幸運なことだね」

創立者に似た姿の男 : 「しかしゆめゆめ忘れるな。君たちは常に“あれ”と隣り合わせだ。私と再会したことこそがその証拠」

晶 : 「……!」
周囲が静かすぎることに気付いて、咄嗟にみちるのジャケットの背中のあたりをぎゅっと掴む。

みちる : 晶を背中に感じ、咄嗟に守るような体制をとる
「アンタ、何が目的だ…」
前回の恐怖がよみがえり、そう返すのがやっとだった

創立者に似た姿の男 : 「目的?私の崇高な目的なぞ、君らには知る必要のないことだ。まあ、君らにわかるように言うことがあるとしたら……“餌をやること”かな」

GM : 創立者はそう言うと、晶の持っている外出許可願に気付きます。晶の意思に反し、許可願はひったくられたように男の元へ飛んでいきます。

晶 : 「なっ……!返せ!」
取り返そうと声を上げるも、男の姿の距離感が全くつかめずその場から動けない

創立者に似た姿の男 : 「……なるほど、きみは"家に帰りたい"のか」
そう呟くと、男の手の中で許可願は灰になってしまいました。
「バカなことを考える。が……せいぜい夢でも見ていたまえ」

GM : そのまま彼は真っ直ぐふたりに向かって歩き、すれ違った瞬間――周囲の景色は一変していました。

GM : そこには薄暗く、けれど確かに懐かしい景色が目の前に広がっていました。
振り返っても、彼の姿はおろか、元の学校の姿すらありません。 ▼

みちる : あの男が近づいてきて身動き取れないままでいると、周囲の景色が見覚えのある風景へと変わっていた
「えっ?」
と思わず声を漏らす

GM : そこは、晶の実家の庭園でした。
周囲は薄暗く、ナイトの目には景色は見えづらいものの、幼少時代に来たことがあるので、周囲に見覚えがあります。

晶 : 「ここは……家?俺の……?なんで……」

晶 : 「いや、でもそんなはずは……あいつ、俺たちをまた……!」

みちる : 「ここは…晶の…家…」
懐かしさを覚える風景が、薄暗いながらも記憶がある、あの庭園

晶 : 「ああ、俺の家だ。けど……」
違和感がある。ところどころ歪んでいるし、家を出たころには朽ちていたはずの花が咲き誇っている。過去のことを覚えていないので、みちるは完全に初見だと思っている。

晶 : 「……みちる、俺の手を取れ」
不意に思い出したように、みちるに手を差し出す。以前は確か触れているかどうかで、見えるものが変わったはずということを思い出して

みちる : 差し出された手に、思わず過去の記憶とだぶる
その光景が眩しくて、ふっと笑う
「あぁ…」
とその手を取った

GM : 【手を繋ぐ】
このチャプターでは、ふたりが接触することでナイトの見えているものが次のように変わります。

・周囲の輪郭がややくっきりと見え、屋敷に明かりが灯っている。
・どうやらそれは、ナイトがこっそり通っていたころの屋敷の姿に非常によく似ています。
・顔の部分が塗りつぶされた使用人のようなものが、庭園の中をうろついており、異界の怪物であることがわかります。

晶 : 「よし、……見えるか?俺の家の使用人の格好をしたやつがいるが……前のときのことを考えると、あれに捕まると厄介だろう」

晶 : 堂々としているものの、歪な実家の姿にどこか落ち着かず、みちるの手はしっかりと握り返す。

みちる : 手を繋いだことで、周囲の様子が先程より鮮明に見える
懐かしいな、と小さな声で呟き、晶の視線の先を見ると、以前見た、雰囲気の似たよくわからないやつらが見える

みちる : 「あれか…確かに捕まるとやっかいそうだ。前みたいにここから出るところを探さないといけないのかな…」

晶 : 「?……なにか言ったか?」
みちるを見上げて、小首をかしげる
「だろうな……家に明かりがついてはいるが、中にいるのもきっとよくわからないやつらだろう。が……正門のあたりは塀が高くて超えられないし、ガードマンが張ってる……ひとまずあれをやり過ごして、作戦を考えよう」

晶 : 「……しゃんとしろよ、お前は、俺の、ナイトなんだからな。みちる」
繋いだ手をぐい、と引っ張って目を合わせて

みちる : 手を引かれ、間近に見える晶の綺麗な顔にどきっとなる
「……あぁ、俺は晶のナイトだからな、守ってやるさ」
ふぅと息を吐く
「よし、行くか」
気合いを入れて、手を握り返した

GM : というわけで(?)お待ちかねの判定のお時間です。
【判定】
使用人(怪物)をやり過ごす。
難易度5

 

晶 : 1d10>=5 StellarKnights : (1D10>=5) > 5 > 成功

みちる : 2d6>=5 StellarKnights : (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

晶 :

GM : ・ふたりとも成功した
怪物は、ふたりに気付くことなく横を通り抜けていきました。
屋敷の方向へなら、安全に勧めそうです。
ロールプレイに続きます。

晶 : 思い出すように頭に手を当てて
「……このまま家に向かって歩いて、家の左わきに沿って裏手に回ろう。確か、一部塀が崩れていたはずだ」

みちる : あ…そこは確か、知っている
俺が忍び込んでいた所だ
「…わかった、そこへ行こう」

晶 : きゅっと手を握って、物音を立てないように用心しながら歩く。もともとこの家ではあまり気の休まった思い出がない。それこそ、幼いころ幼馴染と遊んでいた頃が、一番幸せだったようにも――

晶 : 「……それにしても、この家……」
なんかおかしい。ぶつぶつと呟きながら、庭園の間を進んでいく。

みちる : 見つからないよう慎重に歩く
「…どうかしたか?変な顔している」
少し冗談交じりに聞く

晶 : むっとみちるを見上げて
「変な顔ってなんだ。……自分の家なのに、自分の家じゃないみたいな、そんな気がしただけだ」

みちる : 「まぁ、変なのがいっぱいいるから、アンタの家であって、そうじゃない場所であっているんじゃないか?似ている所ってとこだろ」

みちる : 懐かしさを感じるくらいには、似ているが、…ただ、何とも言えない、異様な感じがする

晶 : 「……そういうものか……まあ、深く考えるだけ無駄だよな」
みちるの言葉に首を傾げた後にそう言って頷き
「ひとまず、外に出ることを考えよう」

GM : 【結末】
庭には先ほどの使用人を模した怪物が徘徊しており、どうやら正門から敷地の外に出るのは難しそうです。
ふたりは塀が崩れているところを目指し、家の外壁までたどり着きました。

GM : チャプター1 end

GM : チャプター2 いりぐち
異界深度6

GM : 異界深度を+1してください。

system : [ みちる ] 異界深度 : 5 → 6

system : [ 晶 ] 異界深度 : 5 → 6

GM : 外壁に辿り着いたふたり。
壁に沿って歩いていけば、家の裏手に出られるでしょう。
ふと、晶は思い出したように呟きます。▼

晶 : 「……この先、俺の部屋があるんだ」

GM : 手を繋いだふたりには、窓から薄ら明かりが灯っているのがわかります。
すると晶の声に反応したように、突然庭園から何やら蔓のようなものが伸びてきて、ふたりの足を絡めとろうと地面を張ってきます。

晶 : 「っ!みちる、走るぞ!あの明かりのとこまで!」
晶は遠目に明かりが見える一つの窓を指さして、走り出す。
――もしかしたら。晶の推測が当たっていたら、窓の鍵は、開いているはず。

GM : 【判定】
外壁の脇を走り、レディの部屋の前まで一時退避する。
難易度:6

みちる : 2d6>=異界深度の数字 StellarKnights : (2D6>=0) > 6[4,2] > 6 > 成功

晶 : 1d10>=6 StellarKnights : (1D10>=6) > 8 > 成功

 

GM : ・ふたりとも成功した。
追いかけてくる蔦を振り切り、ふたりはレディの部屋の前に辿り着きます。
窓の鍵は、どうやら開いているようです。
ロールプレイへ。

みちる : 蔦が地面を這い、自分たちのところへ向かってくる
それと同時に、晶が走るぞ!と叫び、手を引っぱられながらそこへたどり着く

みちる : はぁはぁと息を整え、窓を見る
「…開いているのか?」
不用心なのか、それとも、部屋へと招き入れようとしているのか

晶 : 「庭園で育ててたバラだな……っくそ」
みちるの手を引いて屋敷の周りを走る。
「ああ、もしかしたらだけど……!」
窓は開いており、ひとまず自分が先に中に入ってみちるも中に入るように促す。

GM : ※ちなみに、明かりはついていますが、今部屋の中には誰もいません

みちる : 晶に入るよう促され、部屋へと入る
綺麗に整った部屋だ

みちる : 「誰もいないな…」
そう呟き、周囲を伺う

晶 : 「ああ、……窓が開いていたってことは、たぶん……」
ぽつりと何かを考えるように呟く。蔓は室内まで追ってくる様子は無く、ずるずると引きずるような音が遠くなっていく。

晶 : 壁に背を当てて部屋を見渡しながら
「……みちる。この屋敷、多分、小さいころの俺の家なんだ。実際はもう何年も、庭園は手入れされてなくて荒れ放題で、あんなに綺麗な状態じゃない」

晶 : 「この時間帯は、きまってこの時間に訪ねてくる子と、こっそり外に遊びに出ていたんだ。だから、鍵開いてるんじゃないかって……大当たりだったな」
淡々と、どこか懐かしむように呟く。

みちる : 今はもう、あの綺麗な庭園も荒れているのか、この家は…
「…そうか…だから開いていたんだな」
誰かが幼い頃尋ねてきていた時間帯…あぁ、あの頃遊びに来た俺も同じくらいの時間だったなぁとぼんやり思う

晶 : 頷いて
「俺の記憶の通りだったら、暫く戻ってこないだろうが……あんまり長居するのは良くないだろう。外に戻るのも心配だし、裏口から……あれ」
強烈な違和感を覚える。

GM : そこは整えられた部屋ですが、廊下に出るための扉がありません。動きを取るなら、外に通じる窓から外に出るのみのようです。

晶 : 模倣は完全じゃないってことか……?いやでも……窓を開けてることまで模倣しておいて?様々な思考が巡る。

みちる : 「どうした?」
と尋ねると、晶は首をひねって考えている

晶 : 「この部屋、おかしくないか?ドアが無い……ここまで模倣しておきながら……この辺にあったはずなんだが」
壁をぺたぺたと触るも、ただの壁の感触しかない

みちる : そう言われ、周囲を見渡しても扉はない
「入ってきたはいいが、出るのも窓しかないってことか」

晶 : 「ああ、……さっきから、半端に雑なところがあるんだよな。ひとまず出よう、今は蔓も引いてるみたいだし」

みちる : そうだな、と答え窓へと向かう
考えてもらちがあかないし、動かない事にはどうしようもない

GM : 【結末】
ふたりが窓から外に出ると、先ほどとは比べ物にならないくらい静まり返っていました。
ふたりは再び、家の裏手へ向かうことにしました。

GM : チャプター2 end

GM : チャプター3 いつかのきみへ
異界深度7

GM : 異界深度を+1してください。

system : [ 晶 ] 異界深度 : 6 → 7

system : [ みちる ] 異界深度 : 6 → 7

GM : ふたりが再び歩き出すと、晶が急に何かに気付いたように足を止めます。
無言で植え込みの間へみちるを押し込み、自分もそこへ入っていきます。 ▼

晶 : 「っ……!ちょっと詰めろ!」
狭い植え込みの中で小声で

みちる : 「うぉっ!なん…っ」
無理やり押し込められ、うめき声が出る

晶 : シッ、と人差し指を立て、しがみつく。
「声が聞こえた。あれは、多分……」

みちる : 何かに気づいたであろう晶が、狭い植え込みに押し込みながら聞き耳を立てている
「…なんか…いるのか?」
出来るだけ小さい声で尋ねる

『晶』 : 『……みちるちゃん、どこ』

GM : ふたりの耳に、少年の声が届きます。それは、確かに聞き覚えのある声です。

みちる : …ふいに俺を呼ぶ聞き覚えのある懐かしい声
幼き日の思い出がよみがえる…
「……あきら?」

晶 : 「……………!!!!!」
自分の幼少の頃の声に非常に似ているけれど、自分が発しているわけじゃない。わかってる。わかってるけど、同じ名前のやつに声を聴かれたことが、無性に恥ずかしくて顔から火が出そうになる。

晶 : 「なんだよ、っ、……?」
自分の名前が呼ばれた?そう思って見上げる。

みちる : 懐かしい声に、思わず反応してしまったが、目の前の晶が返事する
「…あ、あぁ、なんか、晶に似ている声がきこえるなと…」
幼少時の晶だろう、この声はきっとそうだ

晶 : 「あ……ああ。間違いない。あれは多分俺の声、で……それはそうなんだけど」
変な汗が流れる。『みちるちゃん』の話をするべきか。迷っていると――

GM : トントン、トントン、と軽快な足音が、別の方向から聞こえます。がさがさと近くの植え込みに入っていく音とともに、見えたのは――幼いころの、みちるの姿でした。

みちる : ……あれは、俺だ…
あっ、さっきの晶が言ってた訪ねてくるってやつは俺か…と気づく
懐かしいな…とふっと笑う

晶 : 「ッッッ……!」
その姿に声を上げそうになって、自分で自分の口をふさぐ。『みちる』の姿は、確かに幼い日のままだけど、ところどころ塗りつぶされたように黒くなっている。異界の怪物であることはわかる、けれど。怪物とはいえ突然現れた初恋相手に、更に顔がかあっと熱くなって。

みちる : ふと、隣に視線をやると、あたふたとしている晶がいる
「なんだ、どうした?…もしかしてあの幼少時の晶達も…」
よくわからない化け物なんだろう

晶 : 「……ここに出てくる時点で、さっきの使用人みたいに、近づいたらヤバいやつなのは間違いない……多分。気付かれないように離れよう」
みちるが特に名前についてなど気にして無さそうなところに救われた気がする。ひとまず、その場を離れる手段を探したい。

GM : 【判定】
『みちる』と『晶』に気付かれないように、その場を離れる。
難易度7

みちる : 2d6>=7 StellarKnights : (2D6>=7) > 3[1,2] > 3 > 失敗

晶 : 1d10>=7 StellarKnights : (1D10>=7) > 1 > 失敗

GM : ・ふたりとも失敗した
その場を離れようとしますが、晶は『みちる』と、みちるは『晶』と目が合ってしまい、その瞬間心が乱されてしまいます。
なんとか振り切って走り出し、その場を離れ、ふたりは追ってはきませんでした。が、ふたりには変異が残りました。

レディのフラグメントを一つ忘却し、『走馬灯→過去のことが次々に思い浮かぶ』
ナイトのフラグメントを一つ忘却し、『素直→思ったことを全部言ってしまう』に変異させてください。

晶 : 「泣きぼくろ」忘却して変異します。

みちる : 幼い晶と目が合う
動悸がする、とりあえず、逃げよう
そう思い晶の手を取り走り出す
しばらく走って落ち着くと、体に異変を感じる
…なんか変だ…

みちる : 「体躯」を忘却して、変異します
体躯を忘却したことにより、みちるは体が少し小さくなります

晶 : 泣きぼくろのあった肌の位置がちょっとシミみたいになってる感じで。記憶の変異なのでそれくらい。

晶 : 立ち去ろうとして、幼い『みちる』と目が合う。瞬間、頭の中をぐちゃぐちゃにされたように、走馬灯が巡る。幼い日、この屋敷で過ごしてきた日のことが、次々と。

晶 : 「ッ……!」
振り切るように走り出す。まだみちるの体躯が変わったことに気付けない。頭の中で、初恋の女の子が囁く。「約束だよ」――約束は守られなかった。あの子はぱったりと、来なくなった。

みちる : あぁ、幼い俺たちは襲ってこなかったが、こういう事か
自分の体が少し小さくなっている
晶は大丈夫だろうか、そう思い隣を見ると、あまり変化は見られなそうだった…
「よかった…変わっていない…ようで?あれ…」

みちる : 顔をじっと見る
「晶…顔…?」
どこか違和感を覚える、あっと気づき、そっとほくろがあったそこへ手を伸ばす
「ほくろがなくなっているのか…」
やはり晶も変わってしまっているのか…と落胆してしまった

晶 : ふたりは追ってこない。庭園の奥のベンチに辿り着いて、一旦足を止める。みちるに声を掛けられて振り向くと、やっとみちるの変異に気付く。まだ頭の中には、昔の景色が巡っているけれど。
「顔?ほくろ?ああ……いや、それよりお前、身体、……」

晶 : 自分のほくろがどうとかより、身体が小さくなったことの方がよっぽど大ごとだと思う。
「俺と目線あんま変わらなくなっちまったのか、……いや、なんでそんなに落ち込んでるんだよ。お前の方がよっぽど……」

晶 : みちるの表情にどこか違和感を感じながら 

みちる : 「…俺の体なんて、アンタと同じくらいでちょうどいいんじゃないか?」
そう答えながら、晶のほくろがあった位置を指でなぞる
「でも、晶のほくろ、可愛かったのにな…」
綺麗な顔立ちによくあっていたそこを見つめる

みちる : 「とりあえず、幼い俺たちは追っかけてこないようだな」
それだけはほっとした

晶 : 「は?おまえ、何言って……」
指でなぞられた瞬間、びくりと身体が跳ねて、
「ど、したんだよ、別にほくろなんて、……」
面と向かって褒められることがなかったのでややしどろもどろに

晶 : 「ああ、そうだ……」
な、と言おうとして、気付いた。……俺たち?
「なあ、……今、『俺たち』って言った?」

みちる : 「ん?何が?」
何か間違ったことを言っただろうか

みちる : 「とりあえず、ここから出る場所、心当たりないか?」

晶 : どっと背中に汗をかく。繋いでいた手のひらまで、汗ばむ気がする。
「え、……いや、待てよ……」
さっきからずっと、当時の走馬灯が頭の中にちらつく。改めて、みちるを見上げ、じっと見た。元の顔の面影はあるが、何より少しだけ目が大きい。――まさか。いや、まさかな。

晶 : 「そこの小道を行けば、多分塀の崩れているところまですぐだと思う……けど」

みちる : 「?…何か俺の顔についているか?そうか、あそこから…俺もここのこと詳しくは覚えていないから…」
とブツブツと呟く

晶 : 「……お前なんか、やっぱ、さっきからおかしいな?記憶弄られたのか……?」

晶 : 異界に都合のいいように記憶を弄られた可能性をとった。

みちる : …変なこと言う
「…うーん?んー?そんなつもりはないが…変わってしまっても気付かない可能性もあるから何とも言えないが…変、だろうか」

晶 : 「いや……だって、お前、この家に来るの……初めてだろ?」
どうも嫌な予感しかしない、けれど。

みちる : 「…確かに、”ここ”に来るのは初めてだが…」
過去の晶の家なら何度か行っているからな…何と答えるのが正解か

晶 : いまいち確信に欠ける。しかし、可能性として脳裏に浮かぶ、目の前の『男』が『初恋の女の子』かもしれない論。
「……行こう」
ただ、話はあとの方が良い。今はとにかく、ここをさっさと出たい。体躯が変わってしまったみちるを、これ以上おかしなことにさせないためにも。

みちる : ?…なんかいらだっている風な晶
よくわからんが、間違ったことを言った覚えはないが…
「そうだな、先へ急ごう」
ここから出るためにも
晶の手を取り先ほど言っていた小道へと歩き出した

GM : 【結論】
ふたりは部分的に崩れた塀に向かいました。
周囲はどんどん暗くなっていきます。
すると突然、甘い香りが立ち込めてきました――。

GM : チャプター3 end

GM : ファイナルチャプター 約束
異界深度8

GM : 異界深度を+1してください。

system : [ 晶 ] 異界深度 : 7 → 8

system : [ みちる ] 異界深度 : 7 → 8

GM : 塀に向かう途中、そこはあらゆる植物が育てられ、手入れされた庭園でした。
異界独特の不気味さはありますが、非常にきれいに手入れされています。

庭園で、『みちる』と『晶』が、楽しそうに遊んでいる姿が見えます。ふたりはこちらには気付いておらず、ただただ、楽しそうに遊んでいます。▼

みちる : 小道を抜け、庭園につくとどこか懐かしい光景があった
幼い俺たちが楽しそうに遊んでいる
「ふふっ、あの化け物たちと同じだとは思っても可愛らしいな」

晶 : 「……そうだな。あの子が来るのが、唯一の楽しみだったんだ。昔は」

みちる : 「…そうか、確かに、今見ても楽しそうにしている」
と目の前で遊んでいる2人を見る

晶 : 「……なあ、みちる」
思い浮かんだように、顔を上げてみちるに視線をやる。

みちる : 「ん?なんだ?」

晶 : 「あれは、やっぱり……」
言葉を言いかけて、止める。

GM : すると、非常に強い花の香りがたちこめます。
大きなつぼみを付けたそれは――月下美人にとてもよく似た花でした。
しかしそれは実物の何倍も大きく、どんどん膨らみ、背の高い葉が月を覆い隠そうとしています。

GM : 【手を繋ぐ】
このチャプターでは、レディと手を繋ぐことで見えるものが次のように変わります。
さっきからずっと繋いでるので、ずっとこれが見えてたってことで……
・『月下美人によく似た花』は、真っ赤で血液のような液体がしたたり落ちている。
・『みちる』と『晶』は先ほどと同じようにどこか黒く塗りつぶされていて歪な形をしているが、危害を加えてくる様子はない。
・塀の一部分が欠けており、そこがまばゆく光っている『異界のひびわれ』だとわかる。

※この異界は、みちるの失ったフラグメント『瞳の色』を奪ったとき、その瞳で見た記憶から構成されています。

GM : やがて大きく開いた花は、やたら甘ったるい香りを撒き、ふたりを飲み込もうと迫ってきました。

GM : 【判定】
異界のひび割れから元の世界に帰る
難易度8
※この判定は「ふたりとも成功した」になるまで終わりません。

みちる : 2d6>=8 StellarKnights : (2D6>=8) > 9[6,3] > 9 > 成功

晶 : 1d10>=8 StellarKnights : (1D10>=8) > 10 > 成功

GM : ・ふたりとも成功した
ふたりは無事、異界へのひびわれに飛び込むことができます。
ロールプレイへ進みます。

晶 : 「うわ、っ、花……月下美人?いや、こんな大きくは……っ!」
大きく開いた花に、みちるの腕にしがみつく。

みちる : 強烈な甘いにおいを放ち、真っ赤な大きな花が目の前に迫ってくる
「と、とりあえず、逃げよう!」
迫る花を避けるように晶の手を引く

晶 : 「っ……!あ、ああ……」
手を引かれるまま走る

晶 : 走りながら
「……あのさ、みちる。月下美人って、どんな花か知ってる?」

みちる : 何を急に…
「俺は、あまり花には詳しくないが、夜にだけ咲くって聞いた気がする」

みちる : 確か、晶がそう言っていた
「そう、…アンタから聞いた気がする」

晶 : 「そう、夜に咲く、美しい花。間違っても、あんなバケモノみたいな花じゃない」
頷いて、肯定したあとに

晶 : 「約束したもんな、一緒に見るって。お前は、俺が見せた図鑑の絵しか知らなかったんだよな……」
これまでの違和感に合点がいってしまって、走りながらため息を吐く。

みちる : 思い出したんだな、晶
「…ああ、約束した…幼い日に…」

みちる : 「約束。守れなくてごめん…ずっと謝りたかった…ごめんな、晶」
本当に長い間、謝りたかった

晶 : 「っ……話は帰ってから聞く。今、ちょっと泣きそうなんだよ……」

みちる : 小さな俺は無力で、忍びこむことは叶わず、そのまま晶の屋敷に行くことが出来なくなった
「帰ったら、ちゃんと謝らせてくれ、あの日の約束の事」

みちる : 「とりあえず、ここから出よう!行こう晶っ!」
そう言って、光の元へと走り出す、きっとあそこが出口だ

晶 : 「……泣きそうって言うのは、そういうことじゃないんだけど」
色んな意味で。
「ああ、行こう、みちる、っ……」
崩れた塀の一部が歪に光っている。みちると一緒に、光に飛び込む――

GM : 歪な光に飛び込むと、周りの景色はもとの渡り廊下になっていました。
外出許可願は手の中に握られていましたが、黒焦げで使えそうもありません。
ともあれ、異界からの脱出は果たされました。
――無事かどうかはともかく。

GM : それでは、物語の結末を描きに、アフタートークへ進みましょう。

GM : 【アフタートーク

GM : ・結末の分岐
フラグメントが一つでも残っていれば生還です。
→二人とも生還できます。

GM : ・変異への抵抗
無事に生還したなら、変異への抵抗を行い、フラグメントを元に戻すことができます。
ナイトは1d6振ってください。

みちる : 1d6 StellarKnights : (1D6) > 6

GM : ・フラグメントの忘却を合計6取り去ることができます。

GM : ・そして、変異を6取り去ることができます。

みちる : 忘却と変異すべて取り除きます

GM : OKです。みちると晶の身体は元に戻り、記憶も正常に戻ります。

GM : というわけで、エンディングのロールプレイに続きます。

晶 : 気が付くと、周りはもとの校舎だった。混濁してずっと頭の中を走っていた古い記憶も落ち着き、はっと隣を見上げると
「みち、る……」

みちる : まばゆい光を抜け、目が慣れてくると、もとの場所だった
帰ってきたなと思い、声を掛けられ晶を見ると驚いた表情だった

みちる : 「…帰ってこれたな…」
よく見ると、晶のほくろも戻っていた
「よかった…戻っている」
ほっと胸をなでおろす

晶 : 「おまえ、目、戻ってる。……身体も、なんともないな?」
ぺたぺたと胸元や腹筋のあたりを触って確認。

みちる : 「…そう、なのか?目はわからないが、確かに、体は戻っているな…アンタがいつもの目線だ」
体を触ってくる晶への目線が元通りだ

晶 : 何の前触れもなく、ぽろっと涙がこぼれた。
「……良かった。いや……またいつあんなのに巻き込まれるかと思ったら、良くはないんだけど……でも……」ぽつぽつと言いながら、俯いて

みちる : 急に泣き出した晶にぎょっとする
「…な、泣くなよ…無事に帰ってこられたからよかっただろ…」
そう言ってぽんぽんと頭を撫でる

晶 : ぽんぽんと頭を撫でる手。『初恋の女の子』とは似ても似つかない手。ほんと泣きたい。二重にも、三重にも。
「俺がどんな思いであの目……見てたか……」
ジャケットのポケットからハンカチを出して涙を拭い、はっと思い出したようにみちるを見上げる。目が治った今、当時の面影が見えるのではないか、なんて。

みちる : 涙をぬぐったかと思えば、ばっと顔を上げてじっと見つめられる
「…なんだよ…」

晶 : 「……お前はさ、気付いてたの?俺のこと」
ずい、とにじり寄って

みちる : なんか変な威圧感を感じる
「…気づいていたか、と聞かれると、そうだ」
そう言って後ずさる

晶 : むう、と眉を寄せて、はあ、と息を吐く。
「……俺さ、剣道部でお前が竹刀振ってるの見たとき、思ったんだ。お前しかいないって」

晶 : 「言えよ、って、言いたいけど、知ってたらあのとき、声掛けなかった気がするし。……いや、でも、なんか引き寄せられたのかもしれないな」
独り言のように言って、すっと離れ。

みちる : 「…俺は、アンタを見た瞬間に、すぐにわかった。でも、声をかけられなかった。約束を破った俺が、どうやって声をかけていいかわからなかったし、それに」

みちる : 「アンタは全くと言っていいほど、オレに気づかなかったから。余計に声をかけられなかった。」
ふぅっと息をつく

みちる : 「言い訳に聞こえるかもしれない。でも、あの日の約束、本当に守れなくてごめん。約束のあの場所へ行ったんだ。行ったんだけれど、追い返された。その後も何度も行こうとしたけれど駄目だった」

みちる : 「約束。守れなかった。ごめん。幼い俺は無力で、力もなくて、追い返されて…今更だけれど、ずっとずっと謝りたかったんだ」

みちる : じっと晶を見つめる
「…今回、あの場所に行けて、少し良かったって思ってる自分がいる。俺を、思い出してくれてありがとう」
そう言って頭を下げた

晶 : 「……」
話を、一歩離れたところで聞いていた。確かに、全く気付かなかった。それどころか、初恋の女の子と同じ名前の野郎だとも思っていた。
頭を下げたみちるの肩を両手でさわり、頭を上げるように促して
「……その顔してると、ちょっと面影あるな」

晶 : 「なんとなく察してた。捕まったんだろうって。……あのときの『みちるちゃん』が、外につまみ出されただけで良かった。傷つけられたりしていたら、……俺のことを、嫌いになっていたらって」

晶 : 「そういうことじゃないんだって……わかってよかったよ。ほら、しょんぼりした顔はもういいから」
複雑な思いもあるけれど、笑顔を見せてみちるの頭を両手でわしゃわしゃとかき混ぜて。

みちる : ぐしゃぐしゃと頭をかきまぜられて、いろんな思いが溢れてくる
「…本当にごめんな、それとありがとう」
満面の笑みを見せる

みちる : 「また、今度、ちゃんと見よう。月下美人。あの日の約束をかなえさせて欲しい」

みちる : 「一緒に、見に行こう」
手を差し出しながら

晶 : エスコートを受けるように手を取って
「そうだな、……ああ、いや……」
不意に思案したのち、顔を上げて
「育ててみないか。種か苗を手に入れて、……卒業までに、一度ぐらいは見られるだろ」

みちる : ふっと目を細め
「それもいいな」
と笑みをこぼした

晶 : 「……」
みちるに手を引かれ、歩く。ああ、笑顔を改めて見ると、確かに『みちるちゃん』かもしれない――そうしみじみ思いながら、懐かしい昔を、少し思い出して。

晶 : 初恋だということはまだ、伏せておこうと思った。穏やかな感情の揺らぎは、今はまだ、このままで。

GM : 【フラグメントの追加】

新たなフラグメントを1個獲得することができます。
フラグメントの内容は自由に決めて構いません。
ふたりの思い出や決意、あるいはパートナーが褒めてくれた容姿だったり、
一度は変異で失ってしまったフラグメントを取り戻しても問題ありません。

みちる : 新たな約束を獲得します

晶 : 新たな約束を獲得します

GM : ------------------------------------------------

アンサング・デュエット

愁いの庭園 end

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GM : おつかれさまでした!!

 

 

前回ね……「果たして晶がみちるを思い出せる日は来るのか!?」って書いたんですけど、思い出せたよ!!!やったね!!!

というわけで初シナリオ『愁いの庭園』でした。
特に変わったギミックもなく普通の変異判定を重ねるタイプのアンサングデュエットなのですが、
シナリオ的には「前回持っていかれたナイトのフラグメントから生成された異界」ってところがミソですね。
この異界はナイトの記憶依存で作られているので、レディからすれば「昔の家の景色」だし、当時のナイトが知ってる以上の景色が描かれていないので違和感を覚えている、という……
(扉の無い部屋、月下美人の形だけ、など)
小さな二人も異界に誘い出すための怪物なんですが、
彼らはあくまで餌の役割で、月下美人の怪物や使用人の怪物が実動部隊というわけですね。
(ちゃっかり道中で変異与えてるけど)

不気味だけど、あんまり怖くない、けれど油断したら確実に引きずり込まれそうな雰囲気を目指しました。
あと前回は創始者の判定でミスってふたりとも変異背負ってるので、今回もNPCとして序盤に現れてもらいました。ふふふ。


シナリオ書いてるときは「意外と記憶もそのままであっさり帰れちゃうかも」っていうのも考えてて、それはそれで面白いかもなぁぐらいに考えてたんですよね。
でも意外と狙った(?)あたりでしっかり判定失敗してて笑いました。
あと思った以上にロールプレイが……良いですね……お互いの認識に差がある幼馴染で「変異:素直」と「変異:走馬灯」のコンボやばいですね……

晶→みちるに関しては少しだけ気持ちが進展してるというか、過去の初恋をここで清算したというか。
新しく何かが生まれそうな???感じがなくもないけど、それはそういうアレだとそこまで認識していないというか……
(自分の感情の動きに割と敏感なので、感情が変わったら自分の中で一発で気付くんだろうなぁとは……うん……)

そして今回みちるの変異が治った!!やったー!!
ただ今回のを経て、ま
た改めてこの二人をもっと高難易度の異界に連れていきたい気持ちが……
ふたりがまた異界に行く日は、そう遠くはないかもしれません。