あお卓ログ

卓のことつれづれ。

畏怖の樹海

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GM:さくら藍 PL:さしみさん
日程:2020年12月12日
システム:アンサング・デュエット
ワールドセッティング:テラリウム・ハーヴェスト

お……俺たちはステラナイツの打ち合わせをしていたはずが……
いつの間にかアンサング・デュエットをやっていた……

突然生えた突発卓です。突発卓なのに二人で黙々と立ち絵作って挑みました。
それ以前に突貫で部屋作ってセッションできるこのシステム……すごくない……??
表現はほとんどありませんが、BLです。

ナイト(バインダー):黒田みちる レディ(シフター):坂城晶
ふたりとも元々のパートナーが学校を卒業したばかりで、晶がみちるの剣道の腕を買ってペア相手に誘った。
幼いころみちるが晶の屋敷に忍び込み、仲良く遊んでいた幼馴染。晶の屋敷にあった月下美人の開花を二人で見る約束をしていたが、忍び込んでいたみちるが捕まってしまいそれ以来二人は会っておらず、高校で再会したものの、晶は初恋の女の子である「みちるちゃん」がみちるだと気付いていません。

※ナイト(騎士)とレディ(淑女)はテラリウム・ハーヴェストの独自設定で、疑似主従関係です。晶はレディ(淑女)という役割ですが、男です。

続きよりログ。※シナリオネタバレ注意!

 

GM : ------------------------------------------------

GM : アンサング・デュエット
ワールドセッティング:テラリウム・ハーヴェスト

シナリオ:畏怖の樹海

GM : ------------------------------------------------

GM : チャプター0 淑女と騎士

レディとナイトが、寄宿舎に戻る途中から物語は始まります。
樹海に囲まれた広大な学舎を進み、石畳の道を抜け、もう少しで寄宿舎に辿り着くという頃――

GM : ▼

晶 : 「あれ……なあ、何か聞こえなかったか?」

みちる : 「…?俺は何も…」

晶 : 「そうか?気のせいか……いや」
歩き出すも、再び足を止めて

晶 : 「……やっぱり聞こえるな。何か……犬の鳴き声みたいな……」

みちる : そう言う晶の見据える方向を眺めながら、耳を澄ます
しかし、自分には何も聞こえず、ただその表情を見つめる
「…ごめん、やっぱり俺にはよくわからない」

晶 : 自分にだけ聞こえるという状況にぴんとこず
「レディの俺より勘が悪くて、いざってときどうやって俺を守るんだよ、おまえは」

みちる : …そうまで言われると、聞こえない方がおかしいのか…
「守ることに関しては、大丈夫だ。いざという時なんて、そんなことがきても大したことない」

晶 : 「ふうん、言うじゃないか」
斜め下から見上げて
「俺の目に狂いはないはずだ。しかし、それに甘んじるなよ」

みちる : 「…ああ、そこは自信を持てばいい、アンタが選んだんだろ、俺を」

晶 : みちるの言葉にああ、と頷いて
「おまえの部活での評判は聞いていたからな、まあせいぜい守ってみせろよ」

GM : すると、ふたりの耳に、狼の遠吠えのようなものが聞こえました。
(この遠吠えは、バインダーの耳にも届きます)

晶 : 「っ、今の。さっきよりでかい……聞こえたか?」

みちる : 「……アンタが言っていたのって、今の声か…今のは聞こえた」

晶 : 「ああ……不気味だな。この学校は前々から、どこか不気味なところがあるが……」

みちる : 「…何かしら野獣でも飼ってんのか…それとも…」

晶 : 「え、縁起でもないこと言うな! ……帰るぞ」
みちるより一歩前をすたすたと歩きだす。

みちる : 「…俺はまだ何も…」
そう言って晶の後をついて行った

GM : 【結末】
ふたりは周囲を見回しますが、何もいません。
このあとふたりは、視界に森が写る度、何者かに監視されているような感覚を覚えながら、寮の部屋へ帰っていきました。

GM : チャプター0 end

GM : チャプター1 妖精の言葉
異界深度5
異界深度を+1してください。

みちる : :4+1

晶 : :4+1

system : [ みちる ] 異界深度 : 4 → 5

system : [ 晶 ] 異界深度 : 4 → 5

晶 :

GM : 【状況説明】
狼の遠吠えを聞いた翌日のこと。
今は授業中です。

ふたりはなぜか、教師が何を言っているのかよくわからなくなってきます。
言葉自体は日本語のように聞こえるのに、その単語がひとつもかみ合っていないのです。

そして、そんな違和感を覚えているのは、どうやら教室の中でもあなた方だけのようでした。

授業の最後には、もはや教師が言葉を発しているのか、虫か、あるいは妖精の羽音なのかすら判別できなくなっています。
休み時間になるとすぐに、レディがあなたのもとに駆け寄ってきました。
どうやらレディは、この事態に心当たりがあるようです。

晶 : 「お、おい、っ……よかった、おまえは無事だな」
みちるが人の姿をしていることに安堵したようにほっと息を吐きます

みちる : 「…俺は何も変わらないが…なんか、」
変…なのはわかるが、何かがわからなかった

晶 : 「何、言ってるんだよ!こいつらの姿、見えないのか!?」
晶は小声でまくしたてるように、みちるの肩に手を置き、教室の中を見渡すよう促します。

GM : 【手をつなぐ】
このチャプターでは、ふたりが接触することでナイトの見えるものが変わります。
・周囲の生徒が全員、巨大な虫の羽を生やした何かに変わってしまっていることがわかる。
・この教室で、人間の形をしているのはレディとナイトだけ。

みちる : のけぞるように勢いよく席を立ち、ひゅっと息をのんだ
「なっ…なんだこれ…」

晶 : クラスメイトだった「それ」に気付かれないように、声を潜めて
「俺の、っ、前の……ナイトが、言ってた。この学園は、異界とかいう空間と隣り合わせにあって、ときどき、妙なことが起こるらしい」

晶 : 「原因を解決しないと……連れ込まれるって聞いた」
みちるの肩に置いた手が震える。

みちる : 最近感じていた違和感、それが、視覚になって目の前に現れると、何とも言い難い恐怖を感じていた
「…連れこまれる…」

みちる : 「…どうなるんだ…どうすればいいんだ俺たちは…」

晶 : 「しゃんとしろ、それでも俺のナイトか」
みちるの腕を引っ張って立たせる。
「ひとまず、一旦ここを離れよう。これじゃあ、授業なんて成り立たないだろうし」

みちる : 力強い言動に、幼き日の思い出がよみがえる
変わんないな
そう思いながら、引っ張られた腕から感じる力強さに恐怖を感じていた心に安堵が訪れる
「…あぁ、行こう…もう大丈夫だ」

GM : そんな説明をしていると、なぜか周囲の生徒だったものたちが、ふたりの方を振り向きます。
それらは羽音を響かせて、唇からは意味の分からない言葉を紡ぎ、
生徒だったなにかはあなた方の方に押し寄せてきました。

GM : 【判定】
教室から逃げ出す 難易度:5

生徒だったなにかに捕まったら、何をされるかわかりません。
今はとにかく、逃げるのが先決です。

みちる : 2d6>=5 StellarKnights : (2D6>=5) > 9[6,3] > 9 > 成功

晶 : 1d10>=5 StellarKnights : (1D10>=5) > 10 > 成功

晶 : ・ふたりとも成功した
無事に教室から脱出できました。
今羽音が迫ってきますが、ふたりはなんとか、彼らを振り切ります。
結末に進んでください。

GM : 【結末】
無事に脱出することはできましたが、この怪現象の現況が何なのかふたりには見当もつきません。
とにかく教室から離れようと、ふたりは駆け出しました。

GM : チャプター1 end

GM : チャプター2 人の樹海
異界深度6
異界深度を+1してください。

system : [ 晶 ] 異界深度 : 5 → 6

system : [ みちる ] 異界深度 : 5 → 6

GM : 【状況説明】
ふたりは教室から逃げ出し、寄宿舎へ続く道まで来ました。
しかし、周囲の風景には奇妙な違和感があります。石畳や周囲の建物は普段通りですが、やけに木々が多いように感じられるのです。

その違和感の正体は、石畳の上に、不自然に立ち並ぶ樹木でした。
敗れた制服が引っ掛かった無数の木々が、石畳の上に並んでいたのです。

ふたりが木々の合間を縫って進んでいると、不意に木がぐにゃりと捻れ、
その「頭」をあなた方の方へ向けました。
そこにあったのは、樹木のように変わり果てた人間の顔でした。
樹木はあなた方にこう問いかけてきます。

「なぜおまえたちだけ」
「どうして森にのまれていない」
ぎしぎしと、幹の割れる音を立てながら、樹木はあなた方を追いかけ始めます。

GM : ▼

晶 : 「っは、はあ、はあ……あぁもう、おい、おまえ、走るのが速い!」
息を切らして、みちるの上着の裾を掴む。

晶 : 「俺を置いていく気か!」

みちる : 息を切らし走っても、周りの違和感が拭えないまま、変な声まで聞こえてくる
「はあっ、はあ…アンタが遅い、だけだろっ…それとも、そんなこと言うなら、おぶってやろうかっ?」

みちる : うるさく言ってくる晶にその方が速く逃げられるような気がして提案してみる

晶 : むかっ そこまで遅くはないはず
「! おぶっ……」
予想外の提案に言葉をなくして
「こういうときはな、せめてエスコートの提案を……」
ぶつぶつ言いながら、エスコートなんてしてたらきっと逃げ切れないこともわかっていて

晶 : 「っ……とにかく、おぶられるのは勘弁だ!」

GM : 【判定】
樹木の追跡を振り切る 難易度:6

もし捕まれば、きっと樹木の仲間にされてしまいます。
あるいはもっとひどい結末になるかもしれません。
樹木の追跡を振り切りましょう。

みちる : 2d6>=6 StellarKnights : (2D6>=6) > 6[5,1] > 6 > 成功

晶 : 1d10>=6 StellarKnights : (1D10>=6) > 5 > 失敗

みちる : フラグメント効果を使う

みちる : 「晶っ!」
少し後ろを走っていた晶が躓きそうになり、周りの樹木が晶に迫ってくるのをみて、踵を返す
勢いよく横抱きにして、素早く逃げる

晶 :

晶 : 「くっ……! っおい!?」
足がもつれた瞬間、身体がふわっと浮き、自分がどういう状況になっているのか理解する。
「っおま、おい、おい、何だこの格好は!」

GM : 【手をつなぐ】
・人間の身体が無理やり引き延ばされ、樹木のような形にされている、嫌悪を催す光景が見えてしまいます。

GM : ・ふたりとも成功した
ふたりとも無事に逃げることができました。
ロールプレイに進みます。

みちる : 晶を横抱きにした瞬間、周りの状況がしっかりと目に映る
「…!こんなのに追っかけられていたのか俺たちは…!あっアンタっ、あんまりバタつくなっ!!!」
暴れる晶を落とさないようにしながら、逃げるのに必死になっていた

晶 : 「お、おい、おまえ、あんまり揺らすな、っ!ああもうっ……」
樹の怪物から逃げる間、みちるから落ちないように、諦めたようにおとなしくなって

晶 : 「……少なくとも、俺が見えているものと、おまえの見えているものには差があるみたいだな。俺にはさっきからずっと、これらが見えていた」
横抱きにされながら分析

みちる : …そうか…晶にだけ見えているものが、晶に触れると俺も見える…ようだ…
「はっ、はあっ、なるほど、な」

晶 : 「俺の視界の方がはっきりしてるみたいだし、お前、しばらく俺のどっか掴んどけ。この状況をなんとかしたらな」

GM : 【結末】
樹木の追跡を振り切り、ふたりは道を外れて、森の奥へと駆け込みます。
人のいない場所ならばきっと何も起きない、そんな考えがあったのかどうか。
必死に逃げるふたりを見つめる、ぎらぎらとした視線にも気づかないままに。

GM : チャプター2 end

GM : チャプター3 見知らぬ遺跡
異界深度7
異界深度を+1してください。

system : [ 晶 ] 異界深度 : 6 → 7

system : [ みちる ] 異界深度 : 6 → 7

GM : 【状況説明】
ふたりが駆け込んだ森の奥には、見たこともない石造りの遺跡がありました。
およそどの時代の、どの地域の者とも似ていない、のっぺりと表面の白い意志が積み上げられただけの柱が、何本も土の地面に突き立っています。
手をつなげば、その柱に刻まれた文字を読むことができます。
読みたいかどうかは別の話ですが。

そうしてふたりが柱を眺めていると、不意に森の奥から足音が聞こえてきます。
足音の主は若い男性で、なぜか、入学したときに見たパンフレットに写真が載っていた、創立者にそっくりな気がします。
男はどこか病的な足取りで、柱の方へと向かってきます。
急いで隠れたほうがいいでしょう。

GM : ▼

晶 : 「おい、もう下ろせよ」
みちるを見上げて

みちる : 「…あぁ、忘れてた…」
そう言って、地面へおろす

晶 : 「ま、俺を置いていかなかったことは評価しよう」
下ろされて、制服の埃をトントンと払って

晶 : 「ほら」
みちるに手を差し出す。
「本意ではないが、おまえは俺に触れてないと、ろくに視界が使えないだろう」
握ってろという意味

みちる : 差し出された手を見て、晶の顔を見る
…まただ
晶は気づかない
幼き日の思い出を俺だけが知っている
「…わかった」
そう言って手を握った

みちる : 手を握ると、目の前のぼんやりとした石の柱に文字が見てとれる

晶 : 握られた手を満足気に見てから、みちるの様子に首をかしげて
「……何だ、言いたいことがあるなら言え」

みちる : 「…なんでもない、触れるとほんとに見えるんだなと思って」

晶 : 「……」
みちるの言葉に、そうか、と呟いて
「……昔から、家族の中で俺だけ、人と違うものが見えることがあった。……関係があるかはよくわからないけど、そういうことなのかもしれないな」

GM : 【手をつなぐ】
このチャプターでは、ふたりが接触することでナイトの見えるものが次のように変わります。
・柱に書かれた模様が、文字として読めるようになります。
一方、レディは無意識にその文字を読んでしまいます。

GM : 【選択】
「柱の文字を読みますか、読みませんか」

みちる : 手を握り、目の前に見て取れるようになった文字
なんて書いてあるんだ?と近づいて読む

GM : ↓柱に書かれていること
遺跡の柱には、それぞれ見覚えのあるモチーフの物語が書かれています。
無視の羽根のようなものを持つ生き物の話や、人のように歩き回る樹木の話、それ以外にも、様々な「聴いたことがあまりない物語」ばかりが記されていました。

GM : ナイトが柱の文字を読んだ場合、本来は読めるはずのない、知らない文字を読解できたことに言い知れぬ恐怖を覚えます。
文字を選ぶことを選んだ場合には、ナイトが行う判定の難易度は1増加し、難易度8での判定となります。
※レディの難易度は7のまま変わりません。

GM : 【判定】
「男から隠れる」
難易度7か8

こんな狂気に満ちた場所で、平然としていられる存在が人間であるはずがありません。
とにかく今は、姿を隠すのが先決です。

みちる : 2d6>=8 StellarKnights : (2D6>=8) > 4[1,3] > 4 > 失敗

晶 : 1d10>=7 StellarKnights : (1D10>=7) > 4 > 失敗

GM : ・ふたりとも失敗した
ふたりは隠れるのに失敗してしまいました。

みちる : 読み終えると、今まで起こった出来事に重なり、再び恐怖を覚える…なんだ、これ…
文字を読み終えたところで、男がこちらに向かってくるのが見える

みちる : あれは…ヤバイ気がする…逃げなければ…そう思うが、足が思うように動かない

晶 : 「ッ……おい!」
みちるの手を引くが、声を上げた瞬間、男に姿を勘づかれてしまう。

GM : 男はふたりに気付き、こう言います。
「レッドブランチの生徒か。ここにたどり着くとは、才能があるようだ」

GM : 「だが、君らはあくまで捨て駒だ」

GM : 「何も心配しなくていい。安心してここで狼に食われてしまえ」

GM : 「すべてのフラグメントを奪った後には、ちゃんと元通りに見えるように"植え付けて"やろうとも」

GM : 男はつまらなさそうに、一方的に言葉を打ち切ると、そのまま奇妙な呪文を唱え始めます。

GM : その呪文を聞いただけで、激しく心臓が脈打ち、絶え間ない吐き気が襲い掛かってきました。

GM : 【判定結果の続き】
ふたりはそれぞれ、フラグメントボックスからフラグメントを1個ずつ選び、忘却してください。

GM : 次に、フラグメントを「変異表:体調の変化」か「変異表:幻想化」の結果に変異させてください。

みちる : 1d6 StellarKnights : (1D6) > 6

晶 : 1d6 StellarKnights : (1D6) > 1

GM : 変異はみちるは「陶器化」晶は「硝子化」を受けます。

晶 : 晶は「文献調査」忘却して変異「硝子化」します。つないでる方の手が硝子になります。

みちる : みちるは、「瞳の色」が忘却、変異として右目の瞳が「陶器化」してしまう

GM : OKです。ロールプレイに移ります。▼

みちる : 「うっ…ああっ!」
男から呪文を聞いた直後、右目が痛み出す

晶 : 「うっ……」
気分が悪くなって蹲ると、繋いでいる方の手に違和感を感じる。痺れと、温度の感覚がなくなってくる感じがする。自分の手の変化に目を見開いて
「ッ……おい、……!」
みちるを見上げると、更に変異に気付いて言葉を失う

みちる : 晶の声に、ズキズキと痛む右目をおさえながら晶を見る
「!あっ…晶!?」
繋いでたそこから、冷たい感覚が広がり、晶の手がガラスのように変異していく

晶 : 「おまえ、目、大丈夫か、痛くないか」
自分の硝子化した手よりみちるの右目をよく見ようと手を伸ばしておさえる手をどけるように触れて促す

みちる : 「目?少し痛みはするが…」
確かに、右目が見えにくいような気がするが、何を慌てている?そう思いながらも、晶の手の方が心配だった
「俺よりも、アンタのその手」

晶 : 「っ……」
伝えるべきか、迷う。どう考えても男の呪文で、身体に異変が起こっている。
「手……ああ、さっきから感覚が鈍い」
最初こそ恐怖感を抱いたものの、みちるの変異を目の当たりにして自分の手はそこまで重大に受け止めなかった。

みちる : 「…?」
晶が…何とも言えない表情をしている
手の違和感があるのだろうか…男の呪文を聞いて後に起こった変異
たまたま、自分は右目の違和感だけで済んだだけだが、晶の手を見ると、言いようのない不安が押し寄せる

晶 : あまり感覚のない手できゅっと手を握る力を強めて
「……大丈夫だ。心配しなくていい。それより、あの男の目の届かないところに行かないと……」
やや小声でささやく。

みちる : 冷たい手がぎゅっと握ってくる
「…あぁそうだな、とりあえず、逃げよう」
それだけで、俺は、不安が軽くなったのがわかった

GM : 【結末】
男はそれ以上ふたりには興味を示さず、つまらなそうな表情のままに、何者かに語り掛けます。
「そう急くな、忘れられた古き狼よ」
「あせらずとも、今形を与えてやろう」
「記述を重ね、弱きものを束ね、偽りの肉体を与えよう」
「人々に忘れられた物語よ、ここに集い、新たな生を受けるが良い」
「かつて畏怖されし者、忘れられし者、森を統べる大いなる王、あるいは荒ぶる神と崇められし者――赤枝の古狼よ」
その言葉が終わると同時に、激しい風が吹き荒れます。
次に目を開いたとき、そこに男の姿はありませんでした。

ただ、その代わりに佇んでいたのは、ねじくれた樹木の毛皮と、虫のような羽を持つ、異形の狼でした。

GM : チャプター3 end

GM : ファイナルチャプター 赤枝の古狼
異界深度8
異界深度を+1してください

system : [ みちる ] 異界深度 : 7 → 8

system : [ 晶 ] 異界深度 : 7 → 8

GM : 【状況説明】
赤枝の狼と呼ばれた、巨大な怪物。
それはあなた方を見つけると、昨夜聞いたものよりも、さらに歪みきった咆哮を響かせます。
巨大な狼は唸り声を上げながら、大きな口を開き、すさまじい勢いでふたりの方へ襲い掛かってきました。

GM : 【手をつなぐ】
・先ほど、男が物語を刻み込んだ柱に、小さなひびわれが見えます。
あの物語を読めたら、彼の弱点もわかるかもしれません。

GM : 【判定】
「狼から逃げながら、柱の文字を読み解く」
難易度8

※この判定は「ふたりとも成功した」になるかで終わりません。

巨大な狼が追ってきます。
巨躯の突進と、鋭い牙を避けながら、柱の文字を読み解かなければいけません。

みちる : 2d6>=8 StellarKnights : (2D6>=8) > 8[4,4] > 8 > 成功

晶 : 1d10>=8 StellarKnights : (1D10>=8) > 3 > 失敗

みちる : フラグメント効果を3回使用

みちる : 巨大な狼が襲い掛かってくる
「晶ッ!」
強く腕を引き、狼をくぐるように柱の方向へ走り抜ける

GM : OKです。
判定はふたりとも成功しました。

GM : ・ふたりとも成功した
ふたりは、柱の文字を読み解くことに成功しました。
晶に触れているため、みちるくんも柱の文字を読むことができます(状況的に、みちるくんの方が先に読めると思います)

柱には
「結局、彼は誰からも忘れられてしまいました」
「ただ、もう一度だけ、自分の名前を呼んでほしくて、それだけのために生き永らえてきた彼の生に意味はなかったのです」
「もはや、レッドブランチという、彼の本当の名を知る者はどこにもいないのでした」

ロールプレイに移ります。

晶 : 「わ、っ、おまえ、そんな強く引っ張って……ッ!」
驚きながらもみちるに手を引かれるまま走る

みちる : 「走るのが遅いんだから引っ張るしかないだろ?!」
そう答えながら、ひびわれた柱へとたどり着く

みちる : 何やら文字が書かれている
「レッドブランチ…学校と同じ名前…」

晶 : 「ん、だとっ! 一言多い!」
なんとかみちるに続いて文字を読み
「……だな。あいつの名前か……命令すれば止まるのかな」

みちる : 「とりあえず、やってみる価値はあるか、呼んで欲しいと書いてあるんだしな」

晶 : 「ああ、……せーので呼ぶか。声は大きいほうが耳に届くだろうし」
頷いて、せーの、と声を重ねる。

みちる : 犬みたいだなとぼんやり思いながら声を重ねる
「レッドブランチっ!止まれ!」

晶 : 「レッドブランチ!止まれ!!」
合わせて声を上げる。

GM : ふたりが狼の名を呼ぶと、狼は動きを止め、ふたりに恭順します。
古狼はどこか嬉しそうな目つきでふたりを眺めた痕、何事もなかったかのように、遺跡とともにその姿を消していきました。

あとには何も残っておらず、ただ、森だけがそこにあります。

みちる : 「…本当に、止まった…」
安堵のため息がもれる

晶 : 「ああ……消えた、な……」
異質な雰囲気が消えて、ほっと胸をなでおろす。

GM : 【結末】
森の外に出れば、何も起きていなかったかのように、狂気的な光景は消えてしまっていました。
どうやら、無事に現実世界に帰ってこれたようです。
それでは、物語の結末を描きに、アフタートークへ進みましょう。

GM : ファイナルチャプター end

GM : アフタートーク

GM : 【結末の分岐】
フラグメントが1個でも残っていれば、現実世界に帰ってくることができます。

→ふたりとも現実世界に帰ってこれます。

GM : 【変異への抵抗】
無事に生還したなら、変異への抵抗を行い、フラグメントを元に戻すことができます。
ナイトは1d6振ってください。

みちる : 1d6 StellarKnights : (1D6) > 1

みちる : 変異の解除
晶への硝子化解除

GM : OKです。晶の変異がなくなりました。
続けて、どのフラグメントの忘却を解除するか選んでください。

みちる : 晶へのフラグメントの忘却、文献調査解除

GM : OKです。ではエンディングのロールプレイに移ります。

晶 : 恐らく、自分たちは帰ってくることができた。異質な樹も、奇妙な羽虫のような生徒の姿もない。これは元の世界のはずだ。なのに、自分の手は元に戻って、みちるの目は戻らなかった。

晶 : 言葉を掛けることができなくて、無言で寄宿舎の洋館まで戻ってくる。時間はもう放課後の時間を過ぎていて、生徒たちの気配がする。みちるの変化に気付かれないか気が気じゃなくて、足早に部屋に戻る。

晶 : 「帰るぞ」と一声かけて、そこから黙ってぐいぐいと部屋の前まで腕を掴んで引っ張ってきた感じです。

みちる : 帰ってくることができたのだろうか
あの樹も虫も狼も…すべて何事もなかったかのように、周りの様子は普段通りで
しかし、普段と違うのは隣にいる晶の様子だ
いつもきゃんきゃんとうるさいくらいに突っかかってくるのが、帰るぞの一言を言って後から無言で宿舎まで引っ張られてきた

みちる : 「…なぁ、何をそんなに急いでいるんだ…」
全て終わったじゃないか、たぶん
無事に何もなく、あの樹も虫も晶の手も、本当に何もなくて、夢だったようなそんな気さえもしてくる

晶 : みちるの問いには答えず、扉をばんっと開けて、鍵を閉めてから、みちるに向く。
「……なんで俺の手が戻ったのか、わからない。俺には、ここが元の世界なのかも……だって……」
泣きそうに顔を歪めて、けれどそれを指摘することはできなくて

みちる : 何か、切羽詰まったような、今にも泣きそうな顔で言ってくる晶にただならぬ様子を感じ取る
「…どうした?ここは元の世界ではない、そうなのか?でも、どこもかしこも変わらないぞ」
まだ、あの世界に捕らわれているのかと、不安になる

みちる : キョロキョロと見まわし、窓の外を見るが、寄宿舎へと帰る途中の学生が普段通り笑い声をあげながら歩いているのも見える
普段と変わらない、何一つ

晶 : 泣きそうな表情のまま、みちるをじっと見つめて
「……みちる」
意を決してみちるの目の前に踏み出して名前を呼ぶと、みちるの変異してしまっている頬と瞼を手で撫でる。
「痛みはないか、……見えにくいとかは?」

みちる : 突然、撫でられたそこにビクッとする
「…?何がだ…?」

晶 : 「……いいから、質問に答えろ。おまえの目、ちゃんと見えているか?」

みちる : 質問の意図がわからないまま、返事をする
「…目は見えているぞ?」
先ほどから泣きそうな顔で俺の顔を見てくる晶に、言いようのない不安が押し寄せる

みちる : 「…何か、俺の顔、変、なのか?」

晶 : 「そうか、見えているのか……」
不幸中の幸いか、全然良くないけど少しほっとする。
「……ここが本当の世界じゃなかったとしても、お前は、間違いなくみちるなんだよな」
ぽつりと、確かめるように呟く。

晶 : 「……目が、おかしい。近いうちに、外出許可を貰って、医者に行こう」

みちる : 「目?変なのか?俺の目…」
そう言って、慌てて鏡があるところへ向かう
「…っ!!!なんだっこれ??!」
思わず叫んでしまう

みちる : 「俺の目、なんだ、これ!?」

みちる : そこには、右目が白く光る陶器のようになっていて、左目も色の変化が見て取れる、自分の顔が写っている

みちる : 「晶!俺、目、変!」
晶に向かって叫んでしまう

晶 : 「そうだ、俺の手は元に戻ったけど……おまえの目は、戻らなかった」
落胆して呟くも、みちるがまくしたてて叫んでくるので、なだめるように両肩に手を置いて
「わかってる!……だから心配したんだ。もしかしたら、見えてないんじゃないかって」

みちる : 一通り叫ぶと落ち着いた
「…もしかして、あの世界にいた時に晶の手が硝子化した時から、俺こんなんだった?」
あの右目の痛みがこれだったのかと察する

晶 : みちるの言葉に頷く。
「ああ、ずっとそうだ。……まあ、気付かないよな」
鏡になるものもなかったし、と、みちるの様子に自分も落ち着いてくる。

みちる : 「…そっか、あの世界、現実だったんだな」
夢みたいだと思っていたけれど、そうじゃなかったのかと思い知らされる
「でも、見えるし、今まで気づかなかったくらいだし」
それよりも俺じゃなく晶が元に戻れてよかったと心底思った

みちる : 「本当に…よかった…」
そう小さく呟いた

晶 : 「よく、……ねえわあほ!」
今までで一番の口の悪さで、みちるの脇腹を、元に戻った右手でぽかっと軽く殴って
「なに、おまえ、本当にそう思ってるの?ねえ、なんで?俺だけ、……俺だけ無事で……」

晶 : みちるに八つ当たりしても仕方ない。けれど、心の整理が追い付かない。まだ幼い記憶を思い出しているわけでもなく、ナイトとレディになったばかりの関係だから。

晶 : 昔から向こう見ずの怖いもの知らずだけど、小さいころから泣き虫なので、今また泣きそうになってる。

みちる : 「ぐっ!…ってぇなっ!何するんだよ!」
急に殴られ大げさに痛がる
文句を言いつつも泣きそうなその顔に、あの頃の晶を重ねる
「…晶が何もなくて、よかったよ」

みちる : あの頃差し出された手を、自分の手で握りながら
「だって、俺はレディを守るナイトだから」
そう言って、少しはにかんで笑みを作る

晶 : みちるの言葉に、瞼がかあっと熱くなって、
「ああ、おまえは、俺のナイトだもんな」
そう呟くと、涙を自分の指で軽く拭って

晶 : みちるの手をそっと両手でとって、ふ、と口元で少し微笑むと、指先にそっとキスをした。

みちる : 指先に触れる唇に驚きながら、余裕のあるふりで微笑み返す
「あぁ、レディ、これからもよろしく」

みちる : あの頃の、俺様な態度も、物言いも、泣き虫なところも、差し出される手のぬくもりも
「何も変わらないな」
と聞こえないように呟きながら嬉しく思った

晶 : 弧を描いた口元で、
「こちらこそ、俺のナイト」
そう呟いて、みちるの言葉に「何か言ったか?」と問いかけつつ、深追いはしない。色は変わってしまったけれど、優しいまなざしが、どこか懐かしい人に少しだけ似ているような、そんな気がした。

GM : 【フラグメントの追加】

新たなフラグメントを1個獲得することができます。
フラグメントの内容は自由に決めて構いません。
ふたりの思い出や決意、あるいはパートナーが褒めてくれた容姿など。
内容は同じでなくても大丈夫です。

晶 : 晶はフラグメント「みちるに対するどこか懐かしい感情」を獲得します。

みちる : みちるは「差し出される手」を獲得

GM : ------------------------------------------------

アンサング・デュエット

畏怖の樹海 end

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GM : おつかれさまでした!!





みちるの……みちるのつぶらな瞳に変異が……
みちるの「瞳の色」忘却と変異「陶器化」が残ってエンディングでした。
晶はみちるを終身雇用する気満々です。

晶がみちるの名前をなかなか呼ばないのは
「紛らわしい名前しやがって!」という変な意地があって、それが最後やっと呼べるようになるという設定でした。
果たして晶がみちるを思い出す日は来るのか!?